鳳雛賞について
数理工学科および数理工学分野の成績優秀な学生を表彰するという
制度が平成9年度から発足しました。賞の名前は数理工学分野内での
公募により鳳雛賞と決まりました。名前の由来は、将来大成する素質の
ある優れた学生に賞を与えようという意味と府大の近くにある鳳という
地名の懸ことばになっており、この地から大きく羽ばたいて欲しいという
意味がこめられています。
鳳雛について補足すれば次のようになります;
「鳳雛(ほうすう)」とは鳳凰の雛のことで、「伏竜(ふくりょう或いは
ふくりゅう)」すなわち、まだ雲雨を得ないため天に昇れず地に潜み隠れ
ている竜と対で使われる言葉です。通常、伏竜鳳雛という四字熟語で
使われます。『三国志』に詳しい人はよく御存じでしょうが、劉備玄徳の
陣営に諸葛亮とホウ(广龍)統という2名の優れた軍師が居ます。前者の
通称が「伏竜」であり、後者の通称が「鳳雛」でした。
平成9年度は、2月下旬に開催される卒論発表会と修士論文公聴会
での発表が一番優秀だった学生を数理工学分野全教員の投票により選び
ました。結果的に選ばれたのは大学院の学生でした。平成10年度からは、
学部卒業の最優秀者に対して大学から白鷺賞が送られることになったので、
鳳雛賞は数理工学分野大学院前期課程修了の最優秀者に贈られることに
なりました。副賞として同窓会から贈られるペン皿が付いています。
現在は、大学院前期課程在学中に発表した論文数、学会等での講演
件数、修士論文公聴会での発表の優秀さを総合判断して鳳雛賞受賞者を
決定しています。
歴代の受賞者と修士論文のタイトルは以下の通りです:
- 第1回受賞者(平成10年3月) 高木敏行(第5グループ)
「多粒子系の共鳴光散乱における空間的コヒーレンスの理論」
- 第2回受賞者(平成11年3月) 伊藤伸一(第5グループ)
「CF4分子におけるC1s内殻吸収スペクトルの理論」
- 第3回受賞者(平成12年3月) 上田賢嗣(第1グループ)
「複素射影空間内のある超曲面と正則写像」
- 第4回受賞者(平成13年3月) 田仲浩久(第7グループ)
「植生がある場合の砂丘動力学の数値模型」
- 第5回受賞者(平成14年3月) 八木美貴(第5グループ)
「希薄磁性半導体におけるキャリア誘起強磁性相転移の理論」
- 第6回受賞者(平成15年3月) 中川寛之(第7グループ)
「蟻の化学走性と採餌行動の模型」
- 第7回受賞者(平成16年3月) 中岡慎治(第1グループ)
「時間遅れを持つ微分方程式系と数理生物モデルの定性的研究」
- 第8回受賞者(平成17年3月) 赤穂雅之(第5グループ)
「ナノ超伝導複合体における自発半量子磁束構造と磁束制御」
- 第9回受賞者(平成18年3月) 中西健二(第4グループ)
「大域的に拡散結合した振動子集団におけるエイジングの効果」
- 第10回受賞者(平成19年3月) 岩見真吾(第1グループ)
「数理モデルによる医学における複雑現象の解明」