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 非線形物理研究会

17回

講師 森田 英俊氏  (東京大学 総合文化研究科 広域科学専攻 )
日時 2003年 12月9日(火) 15時00分〜
場所 大阪府立大学 総合情報センター 視聴覚室
題目 エネルギー緩和ボトルネックの自己組織化
概要 例えばタンパクのような複雑な多体系は,動的な内部状態をもち,それが系の応答(機能)に深く関与していると思われる。 このような多体系における内部状態と応答との相互依存関係を理解したいというのが,元々の動機である。 本研究では,一旦個々の複雑な対象から離れ,簡単な抽象的モデルを用いて内部状態をもつ簡単な状況を設定し,そこでの内部状態と緩和との相互依存関係を発見的に調べた。 具体的には,平均場型XY模型の一部分を強く励起したときのエネルギー緩和について調べた。 緩和のボトルネック(緩和が極端に遅くなる状態)が間欠的に見られた。 励起部分の局所的熱力学量を内部状態とみなすと,ボトルネックのときにはその内部状態が相転移の臨界状態にあることが分かった。 また,内部状態には緩和するにつれて臨界へと向かう傾向があることも分かった。 すなわち,この緩和のボトルネックは自己組織化される。
時間があれば,一次元XY模型で同様に強く励起したときについて紹介する。 この場合,平均場のときとはまた異なる長い緩和,すなわち進めば進むほど遅くなるような緩和が見られる。 ただし,これは現在進行中であり,全くまとまっていない。
参考 H. Morita and K. Kaneko, cond-mat/0304649

16回

講師 國仲 寛人 (京大 人間環境)
日時 2003年 10月28日(火) 13時30分〜
場所 大阪府立大学 工学部7号館415室
題目 斜め衝突時におけるはねかえり係数の特異な振舞
概要 斜め衝突のシミュレーション結果とその理論解析の結果を報告する。 はねかえり係数が衝突角度によって系統的に変化し、1以上の値を取ることもあるということは、Cornell大のグループの先行研究によって既に報告済みである[1]。 我々は質点と非線形バネで構成した円盤と板のモデルで2次元の衝突シミュレーションを行い、衝突角度とはねかえり係数の関係を調べてみた[2]。 すると、はねかえり係数が衝突角度に対してピークを持った変化をすること、また2次元シミュレーションにおいても1を越えることがあることがわかった。 この結果は壁の弾性変形を静的な弾性理論で取り扱い、それによるはねかえり係数への補正を考えることによって、説明することができる。 また、この現象は表面の摩擦係数が重要な役割を果たしており、摩擦係数の衝突角度依存性も簡単なモデル化によって説明できることがわかった。 講演では理論解析の詳細を中心に報告する予定である。
参考 [1] M. Y. Louge and M. E. Adams: PRE 65 (2002) 021303
[2] H. Kuninaka and H. Hayakawa: cond-mat/0310058

15回

講師 長谷川 博  (茨城大 理)
日時 2003年 7月17日(木) 16時00分〜
場所 大阪府立大学 学術交流会館 小ホール
題目 Thermodynamics of a System with Long-Time Correlations
概要 We continue our study of the thermodynamics of a system with long-time correlationsHHH-CBL-YO. We first demonstrate a fluctuation-dissipation theorem, which relates the excess heat production and the auto-correlation function of entropy change. Using the theorem we show the validity of the second law. We estimate excess heat production of a system with long-time correlations. We derive fractional power scaling of excess heat production with respect to the period of an external transformation. There is a simple relation between the scaling power and the power ? of 1/f? noise.
参考 *HHH-CBL-YO: Hasegawa, H. H., Li, C.-B. and Ohtaki, Y.
Fractional Power Scaling of Excess Heat Production
Phys. Lett. A 307 (2003), no. 4, 222--228; CNO 1976166

14回

講師 中尾 裕也  (京大理 物理)
日時 2003年 5月29日(木) 15時30分〜
場所 大阪府立大学 学術交流会館 小ホール
題目 物理系における外部入力の統計的な情報表現について
概要 物理系を外部入力の情報を表現する媒体と捉える立場から、以下のふたつの系を考察する。
  (1) 脳の神経細胞による外部刺激の情報表現のごく簡単なモデルである、外力を受けた大域結合位相振動子系。
  (2) 量子光学系などによる情報表現のごく簡単なモデルである、熱浴に接した調和ポテンシャル中の一粒子系。
どちらの場合も、系による外部入力の情報表現の効率を、数理統計学においてパラメータの推定精度に限界を与えるFisher情報量を用いて定量化し、それが系の非定常状態において定常状態よりもずっと大きな値を取ること、つまり系の動的な状態が情報表現において大きな役割を果たす可能性があることを示す。

13回

講師 福田 浩昭 (大阪府立大学 大学院)
日時 2003年 4月23日(火) 15時30分〜
場所 大阪府立大学 学術交流会館 小ホール
題目 薄い流体層において実現する 一列に並んだ渦列の安定性に 関する数値的研究
概要 自発的なパターン形成の問題は現代物理学における基本的な問題であり、現在も活発に研究が行われている。 空間周期構造は、空間一様な系が不安定となって新しい構造が形成されるときに一般的に現れる構造である。ある種の空間周期流は長波長モードを臨界モードとして持ち、逆カスケードの素過程として理論的に調べられてきた。 長波長モードが臨界モードとなるための速度分布の条件は現時点では一部の場合においてしか明らかではない。 特殊な場合ではあるが、長方形セル流においては、セルの縦横比の条件が数値的に求められている。 実験室においても、周期構造を持つ流れが数多く作られて安定性が調べられている。 今回の発表では、薄い流体層上で実現された一列に並んだ渦列の安定性と長方形セル流の安定特性との関連について報告する。